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トルツの長期使用、 TNF阻害剤で効果不十分な関節症性乾癬患者の有効性改善-米リリー

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2017年11月21日 PM02:00

投与52週時点でPsAの徴候および症状の改善認められる

米イーライリリー・アンド・カンパニーは11月8日、腫瘍壊死因子阻害剤(TNF阻害剤)に対して効果不十分又は忍容性がない活動性関節症性乾癬(PsA)患者に、「トルツ(R)」(一般名:イキセキズマブ)を投与したところ、最大52週にわたり、いずれの投与群でもPsAの徴候および症状の改善が示されたと発表した。この結果は、第3相SPIRIT-P2試験の延長期間で得られた中間解析結果で、米国リウマチ学会(ACR)/米国リウマチ医療関係者協会(ARHP)の年次学術集会において口頭発表された。

トルツは、サイトカインであるインターロイキン17A()に特異的に結合し、IL-17受容体との相互作用を阻止するモノクローナル抗体。IL-17Aは自然発生するサイトカインで、通常の炎症性および免疫反応に関与する。同剤は炎症性サイトカインおよびケモカインの活性を抑制する。現在、体軸性脊椎関節炎の治療に関する第3相試験も実施中。同剤は、日本ではすでに関節症性乾癬の治療薬として承認されている。

重要な副次評価項目においても改善維持

今回発表された中間解析の結果では、52週間の延長期間に同剤を投与した患者の大半が、延長期間の主要評価項目であったACRで定義された疾患活動性の20%以上の改善(ACR20)を達成。また、乾癬の面積と重症度の指標()で測定される、皮膚病変の消失および健康評価質問票機能障害指数(HAQ-DI)で測定される身体機能など、重要な副次評価項目においても改善が維持されたという。

認められた安全性プロファイルは、同試験の初めの二重盲検投与期間に得られた結果と一致するものだった。延長期間に認められた有害事象の大部分は、注射部位反応、上気道 感染、鼻咽頭炎、副鼻腔炎など、軽度又は中等度の事象だったという。この延長期間に、重篤な有害事象は、1件の死亡を含め、患者15例に認められた。

同社は、成人の活動性PsA患者の治療薬として、同剤の生物学的製剤承認の一部変更申請を米国食品医薬品局()に提出。また、欧州医薬品庁()にも成人の活動性PsA患者の治療薬として承認申請を提出している。その他の国の規制当局への承認申請は、今年中に行われる予定としている。(遠藤るりこ)

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