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【厚労省・評価検討会議】「スイッチ可」1成分のみ-片頭痛など7成分は「不可」

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2017年11月20日 AM10:45


■緊急避妊薬は否決

厚生労働省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」は15日、スイッチOTC薬の候補となる8成分を評価し、眼の殺菌・消毒・洗浄「ヨウ素・ポリビニルアルコール」のみを「スイッチ化が妥当」と判断した。8成分については、「不可」とされたものも含めてパブリックコメントを実施し、次回会合で再度、審議する。また、前回の会議で議論し、既にパブリックコメントを終えた5成分についても再度、審議したが、4成分を「可」とし、「レボノルゲストレル」のみを「不可」とする判断は変わらなかった。

この日の会議ではまず、偏頭痛薬の▽リザトリプタン安息香酸塩▽スマトリプタンコハク酸塩▽エレトリプタン臭化水素酸塩▽ナラトリプタン塩酸塩▽ゾルミトリプタン――の5成分について審議。

日本神経学会や日本脳神経外科学会は、患者自身が症状を偏頭痛によるものと判断することが難しいことや、正確な診断がないまま服用されると、乱用につながり、頭痛を誘発してしまう危険性などを指摘し、「不可」との見解を示した。

当日の会議資料では、「可」とする見解を示していた日本臨床内科医会も「やはり、医師のしっかりした診断が必要」などと反対した。

これに対し、乾英夫委員(日本薬剤師会副会長)は、要指導薬に転用してから3年後にインターネット販売が可能な第1類薬に分類されてしまう現行制度の見直しを要望した上で、薬剤を小包装化することや、専門の医療機関と薬局が連携し、医師の診断を受けてから販売できるような仕組みを構築することにより、乱用のリスクが低減できることなどを説明。その上で「こうした点も含め、近い将来、スイッチ化を進めてもらいたい」と要望したが、会議としては、スイッチ化は「時期尚早」と結論づけた。

にきび薬の「クリンダマイシンリン酸エステル」は、日本皮膚科医会から、多用されると薬剤耐性菌の検出率が上がることや、海外でのOTC化の例がない点などが指摘されたほか、会議資料では、「可」としていた、日本小児科学会もこうした意見を踏まえ、反対したため、「不可」とされた。

湿布薬「ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル」は、ステロイド剤の中でも2番目に強い「ベリーストロング」に該当し、「慎重に使うべき薬剤」であることなどを理由に「不可」とされた。

「スイッチ可」と判断された、眼の殺菌・消毒・洗浄「ヨウ素・ポリビニルアルコール」については、消費者が容易に希釈して使えるような製剤工夫を行うことや、薬剤師による指導体制の構築などを求める意見が上がった。

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