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【薬学教育協議会調査】薬局初任給、高止まり続く-病院薬剤師に上昇の兆しも

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2017年11月15日 AM10:00


■薬学教育協議会調査

薬学教育協議会がまとめた「2017年3月薬系大学卒業生・大学院修了者就職動向調査」によると、6年制学科卒業生で最も就職者が多かった「薬局」の初任給の分布は、男性が「30万円以上」、女性が「24万~26万円」が最多で、男性は「24万~26万円」にもピークがあったものの、依然として売り手市場を反映した2016年同様の傾向が明らかになった。病院・診療所薬局の初任給は「20万~22万円」「22万~24万円」が最も多い傾向は変わらなかったが、公立大学病院・自治体病院と私立大学病院・一般病院で、より高い給与の「22万~24万円」の分布がやや増加傾向にあり、病院薬剤師の給与に緩やかな上昇が見られた。初任給が最も高額なのは医薬品販売業のうち、ドラッグストアなどの一般販売業となり、男女ともに2016年同様「30万円以上」が最多で4割を占めた。

初任給の調査は、就職者7858人のうち6102人(卒業生の77.7%)からの回答をもとに集計したもの。初任給は本俸を原則としつつ、職域・職場による解釈が異なる場合があることから、全体の傾向についての解析結果を示している。

初任給が最も高額な職種は、ドラッグストアなどの一般販売業で男女とも「30万円以上」が最多と、依然として続く売り手市場を背景に高止まりが続いている。就職者が最も多い薬局の初任給は、「16万~18万円」から「30万円以上」まで幅が見られたが、最も分布が多いのは男性で「30万円超」とドラッグストアなどと同様に高止まりが続いているが、女性では「24万~26万円」とやや低下した。ただ、女性は次いで「26万~28万円」「30万円以上」「28万~30万円」とピークがほぼ横一線で並んでいる。

薬局の初任給で男女合わせると、分布が多かったのは「24万~26万円」が22.8%、「26万~28万円」が20.1%、「30万円以上」が19.2%、「28万~30万円」が14.5%と、約7割以上が24万~30万円以上の範囲にあり、2016年と同様の傾向だった。

国立大学病院など国立系病院薬局の初任給は、男女とも「20万~22万円」が最も多く、男性の43.6%、女性の46.5%、次いで「18万~20万円」が多く2016年より増えた。「公務員給与」の初任給も「20万~22万円」と考えられることから、国立系病院薬局の就職者の初任給は、約半数近くが「20万~22万円」の範囲にある2016年と同様の結果となった。

公立大学病院や自治体系病院薬局の初任給も、国立系とほぼ同様で、最多は「20万~22万円」となったが、「22万~24万円」との回答が2016年より増え、2年連続で増加傾向にある。私立大学病院・一般病院薬局の初任給は、「22万~24万円」が最も多く、より高い給与の分布が2016年に比べてやや増加している傾向が見られた。

一方、製薬企業など医薬品関連企業の初任給は、職種によってバラツキが大きいものの、ほとんどが「20万~30万円以上」の範囲にあった。開発・学術職、医薬情報担当者()、研究・試験・製造職は共に「24万~26万円」が最も多かったが、開発・学術の女性については、「22万~24万円」に次いで「30万円以上」の初任給が3番目に多かった。

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