世界75か国で臨床使用されるFibroScanをモジュールで搭載
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は11月9日、肝硬度の測定機能であるFibroScanモジュールと超音波診断装置が一体型となった超音波診断装置「LOGIQ S8 FS」(ロジック エスエイト エフエス)の販売開始を発表した。
画像はリリースより
慢性肝炎は、肝臓に炎症が起きることにより線維化が進行するが、その把握には従来、肝生検が必要とされている。肝生検は患者にとって侵襲的な検査方法であり、肝細胞を採取する場所が限定的な場合は、サンプリングエラー等の課題があった。また、昨今C型肝炎の治療は、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)の登場によりウイルス学的著効達成(SVR)が目指せる時代へと移り変わりつつある中で、その投薬の治療効果判定にも肝硬度の測定装置が多く使用されるようになっている。
LOGIQ S8 FSは、GEヘルスケア・ジャパンが各国のニーズ、特に日本の顧客の「肝硬度の測定装置と超音波診断装置を1つにしてワンストップで肝臓を診断したい」という声を取り入れ、製品企画から開発にいたるすべてを日本主導で行った製品。FibroScanまたはShear Wave Elastography機能を用いて、肝硬度について非侵襲的に計測するものとして、2017年9月15日に薬事承認を得ている。
超音波エラストグラフィーを用いた肝硬度測定が可能に
FibroScanは、仏Echosens(エコセンス)社の肝臓の硬さを非侵襲的に測定する装置。世界75か国で臨床使用されているFibroScanをモジュールで搭載したLOGIQ S8 FSは、超音波エラストグラフィーを用いた肝硬度の測定が可能。さらに、用途に合わせてM+(標準体型向け)とXL+(皮下脂肪の厚い体型向け)のプローブが使用可能だという。
また、ハイエンド機ならではの高画質と機能を搭載しつつ、従来機より重量は65%軽量化、メインキャビネットボリュームも80%小型化というコンパクトサイズを実現し、モバイル用のバッテリーも搭載。肝疾患の検査・診断に関するさまざまな課題の解決が期待される。
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