血管新生阻害剤での治療歴を有する進行期RCC対象
米ブリストル・マイヤーズスクイブ社は11月6日、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)について、治療歴を有する進行期腎細胞がん(RCC)患者を対象にエベロリムスと比較評価した第3相CheckMate-025試験の3年生存率のデータを発表した。
同試験は、血管新生阻害剤での治療歴を有する進行期RCC患者を対象に、オプジーボとエベロリムスを比較評価した非盲検無作為化第3相臨床試験。患者803例は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、オプジーボ3mg/kgを2週間ごとに静脈内投与(406例)、またはエベロリムス10mgを1日1回、経口投与(397例)のいずれかの投与を受けた。主要評価項目は、全生存期間(OS)。副次評価項目は、奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、生活の質(QOL)、安全性。
OS中央値、オプジーボ群で25.8か月、エベロリムス群では19.7か月
OSの中央値は、オプジーボ群で25.8か月、エベロリムス群では19.7か月(ハザード比0.74;95.45%信頼区間:0.63-0.88;p:0.0005)。3年生存率は、オプジーボ群で39%、エベロリムス群で30%。オプジーボの安全性プロファイルは、これまでの報告と一貫していたという。
36か月時点でのORRは、オプジーボ群で26%、エベロリムス群では5%(95%信頼区間:3.82-10.06)であり、奏効期間の中央値は、オプジーボ群で12.3か月(95%信頼区間:9.1-18.2)、エベロリムス群で12か月(95%信頼区間:6.4-21.7)。PFSの中央値は、オプジーボ群で4.2か月、エベロリムス群で4.5か月だったという(ハザード比0.85;95%信頼区間:0.73-0.99;p:0.0371)。
最短3年の追跡調査で、治療に関連する有害事象(AE)の発現率および種類は、主要解析と一貫しており、グレード3~4の治療に関連するAEは、オプジーボ群の21%、エベロリムス群の37%で発現。投与の中止につながる治療に関連するAEは、オプジーボ群の8%、エベロリムス群の13%で発現した。オプジーボ群で最も多く認められたグレード3~4のAEは、肝臓(3%)および胃腸(2%)関連。エベロリムス群で最も多く認められたグレード3~4のAEは、肺(3%)、胃腸(2%)および皮膚(1%)関連だったという。3年時点で、治療に関連する死亡はオプジーボ群で報告されておらず、エベロリムス群では2例報告されたとしている。