医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 針を使わない医療用デバイスの共同開発で契約締結-武田薬品と米Portal Instruments

針を使わない医療用デバイスの共同開発で契約締結-武田薬品と米Portal Instruments

読了時間:約 1分5秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年11月10日 PM12:30

加圧液体を使用するドラッグデリバリーデバイス

武田薬品工業株式会社は11月8日、米Portal Instruments社の針を使わない医療用デバイスの開発および商品化について、提携契約を締結したと発表した。この契約にもとづき、Portal Instruments社の技術を武田薬品の開発中または承認済みの生物学的製剤への応用を目指すとしている。

Portal Instruments社は、革新的なドラッグデリバリーデバイスに特化した医療機器製造会社。同社の針を使わない医療用デバイスは、針のかわりに加圧液体を使用して生物学的製剤を投与する。針を使用する標準的な注射と比べて痛みが少なく、患者に好まれていることが臨床試験で示されているという。また、この針を使わないデバイスは、患者が在宅で自己投与することを想定している。

ベドリズマブへの試験的応用を検討

武田薬品は、この医療用デバイスにおける最初の開発プログラムとして、「Entyvio(R)」(一般名:)への試験的応用を検討している。同剤は、中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎()またはクローン病()の成人患者の治療に用いられるモノクローナル抗体で、現在は静脈内注射で投与されている。日本ではUCの適応で2017年8月に製造販売承認申請済み。進行中の臨床第3相試験では、中等症から重症の活動期のUCまたはCDの成人患者を対象として、同剤の皮下投与製剤の有効性および安全性を評価している。

なお、今回の契約に基づき、Portal Instruments社は契約一時金を受け取るとともに、取り決められた開発、承認や売上に応じ、最大で1億米ドルのマイルストンおよびロイヤリティを受領する権利を有する。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK