今回の衆院選は、「自民・公明」の与党と、「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社民党」の3極が争う構図となった。与野党ともに、展開が読みにくい選挙となったが、薬剤師議員3人は勝利をおさめた。
前防災担当大臣・国家公安委員長の松本氏は、選挙期間中、一貫して、北朝鮮の核開発・ミサイル問題などの危機管理への適切な対応をはじめ、経済を発展させ、社会保障制度を持続可能なものにするためには、「政治の安定が必要」と主張。開票後に早々と7回目の当選を確実にした。
渡嘉敷氏は、維新、共産の新人候補との戦いを繰り広げた。選挙中は北大阪健康医療都市「健都」の街作りへの思いをアピール。最終的には8万2337票を獲得し、小選挙区での当選を果たした。当選後「政治家は言葉でなく、行動で示すことが大切。それを心に刻み、邁進したい」とコメント。今回で当選4回目となるが、これまで厚生労働副大臣、環境副大臣を経験しており、これら実績を踏まえた要職も期待される。
小池百合子東京都知事による希望の党の旗揚げを受け、自ら厳しい選挙戦に臨む選択をしたのは逢坂氏だ。民進党が希望の党と合流し、分裂した後に無所属での出馬をいち早く表明。希望の党とは一線を画す決断をした。
その後、枝野幸男元幹事長が率いる立憲民主党に入党したものの、あえて党の公認を受けずに無所属での戦いを貫き、当選を果たした。
逢坂氏は、今回の選挙戦を「異例ずくめ、決して楽ではなかった」と振り返ると共に、「大間原発の建設凍結について、具体的に行動してきたことが評価された。今回の当選は皆さんの勝利だ」と強調。
立憲民主党が予想以上に議席数を伸ばしたことに触れ、「国民の安倍政権に対する『ノー』という気持ちは非常に強い。その声をしっかり踏まえて国会の場で暴れたい」と語った。