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Verzenio/NSAI併用療法、HR+、HER2-進行乳がんの増悪・死亡リスクを46%減少-米リリー

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2017年10月24日 PM01:30

CDK4・6阻害剤と非ステロイド性アロマターゼ阻害剤の併用を評価

米イーライリリー・アンド・カンパニーは10月6日、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6阻害剤の「(TM)」(一般名:)と、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤()(アナストロゾールまたはレトロゾール)の併用を評価した二重盲検プラセボ対照第3相試験のMONARCH3試験の中間解析結果が、「Journal of Clinical Oncology」(JCO)に掲載されたと発表した。この結果は、2017年欧州臨床腫瘍学会()学術集会で発表されたもの。

Verzenioは、CDK4およびCDK6に対する阻害剤で、サイクリンDと結合することにより活性を示す。エストロゲン受容体陽性(ER+)乳がん細胞株では、サイクリンD1、CDK4および6が網膜芽細胞腫タンパク質(Rb)のリン酸化、細胞周期の進行、細胞増殖を促進することが示されている。Verzenioは細胞周期を停止させるため、非臨床試験では、同剤を単独療法または抗エストロゲン剤との併用療法として連日投与することにより、腫瘍サイズの縮小が認められている。

MONARCH3試験は、進行乳がんに対する全身治療歴がない進行(局所再発または転移性)乳がんの閉経後女性に対する初回内分泌療法として、NSAIと併用したアベマシクリブの有効性および安全性を評価。493例を、1mgまたはレトロゾール2.5mgの1日1回投与と併用して、アベマシクリブ150mgまたはプラセボを1日2回経口投与する群に2:1の割合で無作為に振り分け、増悪または許容できない毒性が認められるまで継続された。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で、主な副次的評価項目は奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、全生存期間、安全性。

初回内分泌療法を受けた患者の増悪または死亡リスク46%減少

試験の結果、ホルモン受容体陽性(HR+)、ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2-)の進行乳がん女性において、アベマシクリブ+NSAI併用療法はNSAI単独療法と比較して、PFSおよびORRを統計学的有意に改善することが示された。

進行乳がんに対する初回内分泌療法を受けた患者の増悪または死亡のリスクは46%減少し、事前に計画された中間解析で、有効性を明らかにする厳格な基準を満たす結果が得られたとしている。アベマシクリブをNSAIと併用投与した患者群のPFS中央値は未達だったのに対し、プラセボ群では14.7か月だった(HR:0.54、95%CI:0.41~0.72、P=0.000021)。この結果は、測定可能病変を有する患者のORRが59.2%であり、5例(1.5%)が完全奏効を得られるなど、ORRに改善がみられたことによって裏付けられる。DoR中央値は、アベマシクリブ+NSAI併用療法群で未達だったという。

なお、PFSの最終解析結果は2017年末には得られる予定で、2018年前半の学術会議での発表を予定している。

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