■東京五輪控え国際化急ぐ
国立国際医療研究センター病院薬剤部は、今月からオーダリングシステムと連動した英語表記の薬袋と医薬品情報提供用紙の発行を開始した。増加する外国人患者への対応が狙い。これまで外国人患者への説明は、内用薬、外用薬、頓用薬について4カ国語に対応した外国語服薬支援ツールを活用してきたが、薬剤師が服用方法や回数を手書きで記入する手間や転記ミスの可能性があったことから、医師が処方時に「英語表記」とコメント入力するだけで自動的に薬袋、医薬品情報提供用紙が英語で出力されるシステムを構築した。2020年の東京オリンピック、パラリンピックの開催を控え、外国人患者への対応が求められる中、国際化に向けた取り組みが加速しそうだ。
同センター病院は、外国人居住者が多い東京都新宿区に位置していることから、国際診療部を設置して外国人患者の受診や療養を積極的に支援してきた。外国人患者受け入れ医療機関として認証を受けているほか、訪日外国人の受け入れに適した日本国際病院の推奨病院にもなっている。