主要評価項目はYMRSスコアのベースラインからの変化
大塚製薬株式会社とデンマーク・H.ルンドベックA/S社は10月12日、抗精神病薬「REXULTI(R)(レキサルティ)」(一般名:ブレクスピプラゾール)の双極性障害Ⅰ型におけるグローバル臨床試験(フェーズ3)を開始したと発表した。
同試験は、混合状態の有無にかかわらず急性の躁状態を経験した双極性障害の患者対象の多施設共同、プラセボ対象、ランダム化、二重盲検比較試験。主要評価項目は、躁病の症状を評価するために広く用いられているヤング躁病評価尺度(YMRS)スコアのベースラインからの変化。副次的評価項目では、その他の評価尺度を使用したベースライン測定からの変更が含まれる。
統合失調症の適応で2017年1月に日本で承認申請
レキサルティは、大塚製薬が創製した独自の作用機序を有する新規化合物で、ルンドベック社とグローバル共同開発・共同販売している。米国で2015年7月に、成人の大うつ病の補助療法と統合失調症の2つの適応症で承認され、カナダでは2017年2月に統合失調症の適応で、オーストラリアでも2017年5月に同効能で製造販売承認を取得した。日本では2017年1月に、統合失調症の適応で製造販売承認申請済み。欧州でも2017年3月に統合失調症の適応で製造販売承認申請している。
双極性障害は、躁うつ病とも呼ばれる疾患で、躁状態をともなう双極I型障害と、軽躁状態をともなう双極II型障害に区分される。躁状態とうつ状態を繰り返し、躁状態では、気分が高揚し判断力が損なわれるので病気であるという認識に欠け、人の助けを拒もうとすることが多くなる。一方うつ状態では、絶望感を感じ、人の助けを求め、現状を受け入れることができず、自分は助からないと考えることもある。混合状態では、躁状態、うつ状態の両方の症状が同時に起こる。
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・大塚製薬株式会社 ニュースリリース