子宮筋腫・子宮内膜症の症状改善が期待されるGnRH受容体拮抗薬
武田薬品工業株式会社は10月3日、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体拮抗薬「relugolix」(開発コード:TAK-385)の子宮筋腫を対象とした臨床第3相検証試験(TAK-385/CCT-002試験)で、主要評価項目であるrelugolix投与群のリュープロレリン酢酸塩投与群に対する非劣性が示されたことを発表した。
Relugolixは、下垂体のGnRH受容体を阻害することにより、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を阻害。その結果、性ホルモンのエストロゲンおよびプロゲステロンが抑制されるため、子宮筋腫や子宮内膜症の症状を改善することが期待されている。
TAK-385/CCT-002試験は、症状を示す子宮筋腫を有する日本人女性を対象に、relugolix投与群と対照群のリュープロレリン酢酸塩投与群を比較する、無作為化、二重盲検、並行群間、多施設共同試験。同薬を24週間経口投与した際の有効性および安全性を検討した。同試験では、relugolix 40mg(経口薬として1日1回)またはリュープロレリン酢酸塩(体重および症状に応じて1.88mgまたは3.75mgを注射薬として4週間毎)を、両群あわせて約280名に投与した。
PBACスコア合計点が10点未満の症例割合82.2%
同試験の結果、主要評価項目である投与6~12週後までの月経時の出血量を評価するPictorial Blood-loss Assessment Chart(PBAC)スコアの合計点が10点未満の症例の割合について、relugolix群は対照群と比較して、統計学的に非劣性であることが示された(relugolix群82.2%、対照群83.1%、非劣性に対するp値=0.0013)。投与開始前のPBACスコアは120点以上だった。
また、relugolixの投与において、作用機序に基づくと考えられる不正子宮出血、ほてり、月経過多および頭痛などが比較的多く認められたが、すでに報告されている安全性プロファイルと同様だった。なお、リュープロレリン投与では、不正子宮出血、ほてり、月経過多および多汗症などが比較的多くみられたとしている。
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・武田薬品工業株式会社 ニュースリリース