積極的な研究開発への投資により患者のアンメットメディカルニーズに応える
セルジーン株式会社は10月3日、米国本社CEOであるマーク・ジェイ・アレス氏が来日したことを受け、都内で記者説明会を開催。アレス氏がアンメットメディカルニーズの高い領域における新薬開発の展望、およびセルジーン社が果たす役割について講演した。
セルジーン社CEO マーク・J・アレス氏
セルジーン社はがんや炎症・免疫性疾患などの分野において、いまだに治療法が見つかっていない疾患に対して果敢に取り組んでおり、その対象は希少疾患や治療法が限定された疾患も多く含んでいる。患者のアンメットメディカルニーズに応える革新的な新薬の研究、開発、販売に注力し、世界をリードするバイオ医薬品企業を目指しているという。
研究開発およびイノベーションを生み出すために同社は、革新的な医薬品の提供に責任をもって取り組むこと、成果を上げることで継続的な投資のためのリソースを確保すること、そのうえでイノベーションのために継続的な投資をするというサイクルを回している。現在、総収益の39.9%を研究開発に投資しており、画期的な新薬の開発を積極的に進めている。なお、この数字は世界の全業種の中でセルジーン社がトップだという。
アレス氏「100の疾患領域を対象に約50の開発品候補を有する」
新たな治療が世界の平均寿命延長に大きく貢献しているとし、セルジーン社が貢献した一例として、レブラミド(R)(一般名:レナリドミド)を挙げた。レブラミドが上市するまでの多発性骨髄腫の診断年に基づく相対的5年生存率は中央値で30%未満だったが、同剤によって現在は「70%近くまで上昇した」と、アレス氏は解説。また、セルジーンの野口暁代表取締役社長は、「再発または難治性のATLL(成人T細胞白血病リンパ腫)の効能をレブナミドが取得したことをきっかけとして、本年度からリンパ腫の領域に積極的に取り組んでいく」と語った。
アレス氏は今後の展望を「現在、アンメットメディカルニーズの高い100の疾患領域を対象に約50の開発品候補を有し、その多くが画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)となる可能性を秘めている」と語った。
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