「グレカプレビル」と「ピブレンタスビル」の配合錠
米アッヴィは9月27日、すべての主要なジェノタイプ(GT1~6型)のC型肝炎ウイルス(HCV)に感染した成人患者に対する1日1回投与のリバビリンフリー治療薬「マヴィレット(R)配合錠」(一般名:グレカプレビル/ピブレンタスビル)が、厚生労働省に承認されたことを発表した。
日本は先進国の中でC型肝炎ウイルスの感染率が最も高い国のひとつ。およそ200万人が罹患しており、その97%がGT1型およびGT2型のC型慢性肝炎に感染した患者とされる。また、日本は先進国の中でC型慢性肝炎とその合併症が主な原因となることで発症する肝臓がんの罹患率が最も高い国でもある。
マヴィレットは、NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であるグレカプレビル(100mg)とNS5A阻害剤であるピブレンタスビル(40mg)を組み合わせた、パンジェノタイプ、リバビリンフリー治療薬で、1日1回3錠を服用する。グレカプレビル(GLE)は、アッヴィとEnanta Pharmaceuticals社との提携のもと、HCVプロテアーゼ阻害剤およびプロテアーゼ阻害剤を含むレジメンの共同研究で発見された。
HCV患者の大多数を占める患者群で99%がウイルス学的治癒率達成
今回の承認は、日本人患者を対象とした第3相「CERTAIN」試験のデータに基づいたもの。試験の結果、8週間の治療で、肝硬変を有さない、DAA未治療のGT1型およびGT2型のHCVに感染した日本人患者において、99%(n=226/229)がウイルス学的著効率(SVR12)を達成。この高いSVR12は、CKD患者を含め、多様な患者の背景およびウイルス特性を有する患者で達成されたものだという。また、DAAによる前治療で治癒しなかった患者では、94%(n=31/33)がSVR12を達成した。なお、報告された主な副作用は、そう痒症、頭痛、倦怠感および血中ビリルビン増加(いずれの発現率も5%未満)だったという。
マヴィレットは、厚生労働省による適応疾病の重篤性および医療上の有用性に基づき、特定の医薬品に対して指定する優先審査を経て承認された。また、先頃、肝硬変を有さないDAA未治療の患者に対する8週間投与のパンジェノタイプ治療薬として、欧州委員会の販売承認および米国食品医薬品局による承認も取得している。
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・アッヴィ合同会社 プレスリリース