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ベンリスタ、既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデスで承認取得-GSK

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2017年10月02日 AM11:30

点滴静注用製剤と皮下注製剤の2剤形で承認

グラクソ・スミスクライン株式会社は9月27日、「ベンリスタ点滴静注用120mg、400mg」、「ベンリスタ皮下注200mgオートインジェクター」、「ベンリスタ皮下注200mgシリンジ」(一般名:)について、既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス()の効能・効果で製造販売承認を取得したと発表した。

SLEは、関節の痛みと腫脹、極度の疲労、原因不明の発熱、皮膚発疹、臓器障害など、時間の経過とともに変動するさまざまな症状を伴う慢性の難病自己免疫疾患。国内では、6万人以上患者がいると推定されている。

ベンリスタは、SLEの重要な因子であるBリンパ球刺激因子(BLyS)を選択的に標的とする完全ヒト型モノクローナル抗体。自己反応性B細胞の生存を阻害することを通して、最終的に、SLE患者にみられる疾患活動性を低下させる。

同剤には、点滴静注用(IV)製剤と皮下注(SC)製剤の2剤形がある。IV製剤は、医療機関で1回10mg/kgを患者に0、2、4週目に投与し、その後、4週間ごとに1時間以上かけて点滴静注をする。SC製剤は、週1回200mgをプレフィルドシリンジまたはオートインジェクターを使用して投与する。

52週時の疾患活動性の低下を評価した2つのP3試験の結果に基づく承認

今回の承認は、疾患活動性を有するSLE患者対象に、既存のSLE治療に加えてベンリスタを投与した群と、既存のSLE治療に加えてプラセボを投与した群を比較するため、52週時の疾患活動性の低下を評価(SLEにおける有効性の複合的な評価項目であるSLE Responder Index(SRI)により評価)した、2つの第3相試験「北東アジア試験」および「BLISS-SC試験」から得たデータに基づいたもの。

北東アジア(日本、中国、および韓国)試験では、707例(うち705例に投与)の患者を対象として同剤を静脈内投与した場合の有効性および安全性を評価。BLISS-SC試験では、839例(うち836例に投与)の患者を対象として同剤を皮下投与した場合の有効性および安全性を評価した。

同剤のIV製剤は2017年6月時点で、米国、EUに加え、世界70か国以上で承認されている。SC製剤は、2017年7月に米国FDAでの承認を取得し、その他の国々でも現在承認申請が行われている。

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