薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会の安全対策調査会は20日、製造販売後調査を終了した第1類医薬品のリスク区分を審議し、アレルギー用点眼薬「トラニラスト」(ロート製薬:ロートアルガードプレテクト、ロートアルフィットEX)など3成分を第2類医薬品に引き下げる案を了承した。今後、パブリックコメントの手続きを経て、安全対策部会で改めて検討する。
今回、企業から提出された製造販売後調査の中間報告を踏まえ、調査が終了したアレルギー点眼薬のトラニラスト、ペミロラストカリウム(佐藤製薬:ノアールPガード点眼液、アルフレッサファーマ:ペミラストンAG点眼薬)、鼻炎用内服薬のエバスチン(興和:エバステルAL)の3成分について、第2類薬として販売してよいかどうかリスク評価を行った。
その結果、トラニラストについては、モニター店によるアンケート調査と製造販売後調査の結果から、眼そう痒症、紅斑など18例29件の副作用が報告され、ペミロラストカリウムは眼部不快感など2例3件、エバスチンでは傾眠、湿疹など20例32件の副作用が報告されたものの、いずれも重篤な副作用が確認されておらず、安全性に問題がないと判断。リスク区分を第2類薬に引き下げ、販売しても差し支えないと結論づけた。
今後、パブリックコメントの手続きを経て、医薬品等安全対策部会で改めて審議する予定。トラニラストなど3成分は、昨年10月に要指導医薬品から一般用医薬品の第1類に移行しており、1年後にリスク区分を第1類に据え置くか、指定第2類、第2類に引き下げるかを評価することとしていた。