120か国以上で承認されているチロシンキナーゼ阻害薬
ノバルティス ファーマ株式会社は9月5日、「タシグナ(R)カプセル」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物)について、慢性期または移行期の慢性骨髄性白血病(CML)を効能・効果として、既存の150mgおよび200mgカプセルに加え、50mgカプセルの剤形追加に関する承認を取得したと発表した。
タシグナは、ATPと競合的に拮抗し、BCR-ABLチロシンキナーゼを阻害することにより効果を発揮するチロシンキナーゼ阻害薬。120か国以上で、「グリベック」(一般名:イマチニブメシル酸塩)を含む少なくとも一つの前治療に抵抗性か不耐容の慢性期または移行期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)成人患者の治療薬として、また、初発慢性期のPh+CML成人患者の治療薬として承認されている。
申請中のCML小児患者に対する将来的な使用も考慮
日本では、2009年1月にタシグナカプセル200mgが「イマチニブ抵抗性の慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病」を適応症として承認取得後、2010年12月に「慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病」に適応拡大され、タシグナカプセル200mgの承認事項一部変更承認、タシグナカプセル150mgの製造販売承認を取得していた。
このように、国内で承認されているタシグナは、150mgカプセルと200mgカプセルの2種類で比較的大きなサイズであることから、投与時の利便性や飲みやすさの向上を目的として、同社はより小さなサイズの剤形の開発を実施。今回の50mgカプセルの剤形追加は、申請中のCMLの小児患者に対するタシグナの将来的な使用も考慮しているという。
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・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース