■書類の提出先が変更に
厚生労働省は8月30日、第103回薬剤師国家試験の施行要領を公表した。試験は、2018年2月24、25の両日、北海道、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、徳島県および福岡県の9カ所で実施。合格発表は来年3月27日14時から行う。
今年度の国試から、これまで地方厚生局が担っていた受験の手続きに係る事務的業務が、民間企業に委託されるため、受験に必要な書類の提出先が地方厚生局から、東京・池袋の「薬剤師国家試験運営本部事務所」、全国9カ所にある「薬剤師国家試験運営臨時事務所」に変更されている点に注意が必要だ。
これに伴い、合格発表も、厚労省と各地の薬剤師国家試験運営臨時事務所などで行われることになる。合格者には合格証書を郵送し、合格者の受験番号は、厚労省ホームページでも閲覧できる。
試験科目は、▽物理・化学・生物▽衛生▽薬理▽薬剤▽病態・薬物治療▽法規・制度・倫理▽実務――の7領域。薬剤師として必要不可欠な基本的資質を確認するための「必須問題」、薬剤師が直面する一般的課題を解釈・解決するための資質を確認する「一般問題」の二つに大きく分類した上で、一般問題を、「薬学理論問題」「薬学実践問題」に区分して行う。
受験資格は、原則として6年制薬学課程を修めて卒業した者に付与される。ただ、新教育課程が施行された2006年度から17年度までの間に新4年制課程に入学した者にも、卒業後に薬学修士または博士課程を修了し、厚生労働相から個別に認定された場合に受験資格が与えられる。
また、外国の薬学校を卒業した者や、海外で薬剤師免許を取得した者については、厚労相に日本の6年制課程の修了者と同等以上の学力や技能を有すると認定される必要がある。
願書や卒業証明書などの受験に関する書類は、来年1月4~16日までに、〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目7番7号 東京西池袋ビルディング13階「薬剤師国家試験運営本部事務所」に提出。郵送の場合は、1月16日までの消印のあるものに限り受け付ける。
書類を直接、持参する場合は、各地の薬剤師国家試験運営臨時事務所に提出する。臨時事務所は、業務委託を受けた民間企業「ランスタッド」の北海道・札幌オフィス、宮城県・仙台オフィス、東京都・首都圏プロセスセンター、愛知県・名古屋オフィス、大阪府・難波オフィス、広島県・広島オフィス、香川県・高松オフィス、福岡県・福岡オフィス――の9カ所。