既存薬を使用しても、3割以上の患者が発作をコントロールできず
第一三共株式会社とユーシービージャパン株式会社は8月25日、抗てんかん剤「ビムパット(R)錠50mg・100mg」(一般名:ラコサミド)について、「てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)」に対する単剤療法の承認を取得したと発表した。
日本では約100万人のてんかん患者がいるとされ、毎年5万7,000人が新たにてんかんを発症している。てんかん患者の大部分が長期的な薬物療法を必要とするが、既存の抗てんかん薬を使用しても、30%を超える患者がてんかん発作を十分にコントロールできていないとの報告がある。てんかん発作は、部分発作(二次性全般化発作に移行することもある)、全般発作、分類不能のてんかん発作という3つの主要なタイプに分類され、このうち部分発作が全症例の約60%を占める。
既存の抗てんかん薬とは異なる新しい作用機序
ビムパットは、既存の抗てんかん薬とは異なる新しい作用機序を有し、電位依存性ナトリウムチャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進することにより、神経細胞の過剰な興奮を低下させる薬剤。同剤は、すでに成人てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)の適応症に対し併用療法として承認されていたが、今回の製造販売承認事項一部変更承認により、単剤療法での使用が可能となった。
なお、第一三共とユーシービージャパンは2014年11月に締結した同剤に関する共同商業化契約に基づき、製造はユーシービーが担い、流通・販売は第一三共が担当し、プロモーション活動は両社共同で実施している。
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・第一三共株式会社 ニュースリリース