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特発性肺線維症患者の約6割が急性増悪に不安-独ベーリンガー

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2017年08月04日 PM12:30

9か国150人以上の患者対象のインタビュー調査

独ベーリンガーインゲルハイム社は7月24日、)の国際患者調査の結果を発表した。

同調査は、9か国150人以上の患者対象のインタビュー調査。調査の結果、回答者の61%がIPFの急性増悪(数日から数週間以内の症状の急激な悪化により、生存確率が著しく低下し、数か月以内に死に至ること)について不安(39%)または強い不安(22%)を感じていることが明らかになったという。

また、IPF患者の関心が高い項目として、この病気による日常活動への影響や活発に動いたり趣味を継続できたりする時間を知ること、病気を受け入れ、病気と共存する方法を学ぶことの重要性が示されたという。

心理的なサポート提供も重要

IPFは、世界全体の患者数が約300万人とされ、診断後の生存期間の中央値は約2~3年だ。薬物療法以外に、必要に応じた酸素療法、個々の患者の病状や薬物療法に最適な食事療法や運動療法を含む肺のリハビリテーションプログラムなどがある。

今回の調査を受けて、オランダのErasmus MCの呼吸器科医Marlies Wijsenbeek氏は、「IPFの進行を遅らせるための医療は診断後すぐに提供されていますが、病気に対する不安を最小限に抑える心理的なサポートをできるだけ早い段階で患者さんに提供することも非常に重要」と述べている。

 

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