■女性は初の落ち込み
調査は4~5月に行い、製薬企業192社、MR業務委託・派遣企業(CSO)17社、卸1社の210社から回答を得た。認定取得者だけを見ると1333人減の6万1168人と11年度水準まで減少した。 男性が750人減の5万4185人となった一方、女性が200人減の9000人と調査開始以来初の減少となった。
管理職では女性が前年と同数の196人、男性が928人増の8765人で合計8961人に増加した。前年に626人減少しているため、その反動による補充と考えられる。
内資製薬企業では649人減の3万6844人、外資製薬企業では335人減の2万2217人と減少したが、CSOは68人増の4054人となった。MR雇用規模別企業のMR数を見ると、「300人以上」「500人以上」「1000人以上」の各群で減少し、「100~299人」「99人以下」の群で増えた。
新薬メーカーが長期収載品をジェネリック薬(GE薬)メーカーに承継し、GE薬メーカーが販売を手がけるようになったことや、昨年に日本企業が関連した合併・買収件数が過去最高となったことを含め、MRを多く抱える企業で人員の効率化が進む一方、事業譲渡で受け皿となった比較的小規模な企業では、MRを増員している傾向が推察される。
薬剤師MRは202人増の6446人と2年連続で増加し、全体での構成比は昨年と算出方法を変えたため、10.2%となった。修士以上が316人減の1318人だった一方、学士では518人増の5128人となった。男女別では女性は72人減の944人、男性では274人増の5502人となった。
MRの新卒採用では、採用企業が97社で46.2%、採用しなかった企業が111社で52.9%となった。外資系製薬企業では新卒採用が38.3%にとどまったが、内資系製薬企業では54.5%と半数を超えた。一方、中途採用を行った企業は131社の62.4%で2社減少した。
今後はGE薬メーカーにもGE薬数量シェア80%を見据え、情報提供で経営資源を効率化させる動きが予想され、MR数の減少に歯止めがかかるのは難しそうだ。