厚生労働省の宮本真司医薬・生活衛生局長は28日、専門紙の共同会見に応じ、かかりつけ薬剤師・薬局に関して、「地域包括ケアシステムの中で、住民を支える多様な職種に薬剤師の専門性の高さ、プラスアルファのサービスを認識してもらうことが必要」と課題を指摘。少子高齢化、人口減少社会を視野に、「専門性を持った薬剤師が待ち構えているのではなく、前に出て行ってもらわないと社会が成り立たない」と危機感を示し、「日本の将来を見据えた形で、地域における薬剤師の活躍を期待したい」と積極的な活動に期待感を表明した。
宮本氏は、就任に当たって「2011年から約1年間、旧医薬食品局の総務課長を経験した当時と比べると、医薬品に対する国民の意識も高まり、医薬品行政を取り巻く環境は大きく変わっている中で、まだ様々な問題がある」との認識を示した上で、「問題を解決するためには、まず実態の把握を丁寧に行い、何が論点でそれに対してわれわれが何をすべきなのか、国民目線に立って地に足のついた政策を進めていくことが重要」と抱負を語った。