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S-033188、P3試験でインフルエンザ罹病期間の優越性示す-塩野義

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2017年07月26日 PM02:00

A型・B型インフルエンザウイルス感染症患者を対象に

塩野義製薬株式会社は7月24日、新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬「S-033188」について、リスク要因を持たない健常のインフルエンザ患者を対象とした第3相臨床試験「CAPSTONE-1」で主要目的を達成したことを発表した。

S-033188は、経口による錠剤の1回の服用でインフルエンザウイルス感染症の治療完結が期待される新規化合物。既存のノイラミニダーゼ阻害薬とは異なるメカニズムによりインフルエンザウイルスの増殖を抑制する。

CAPSTONE-1は、AまたはB型インフルエンザウイルス感染症患者を対象に、S-033188を40mgまたは80mg単回経口投与した際(計1回投与)の有効性と安全性について、プラセボ・(商品名:(R)カプセル)75mgを1日2回、5日間反復経口投与(計10回投与)を対照群として比較した二重盲検比較試験。主要目的は、インフルエンザ罹病期間におけるプラセボに対する優越性の確認だった。

2017年度中の製造販売承認申請を予定

試験の結果、S-033188は、インフルエンザ症状の罹病期間で、プラセボに対する優越性を示し、主要目的を達成。また、同剤は、オセルタミビルリン酸塩との比較で統計的有意差はなかったものの、オセルタミビルリン酸塩と同程度のインフルエンザ症状の罹病期間の短縮効果を示した。さらに、投薬後早期のウイルス力価の低下効果を示し、投薬時点からのウイルス力価の変化量、ウイルス力価を指標としたウイルス排出期間で、プラセボ・オセルタミビルリン酸塩に対して優越性を示したという。

安全性に関しては、S-033188の忍容性はきわめて良好で、薬剤との関係性が疑われる副作用の発現率はプラセボと同等で、オセルタミビルリン酸塩と比較して有意に低い副作用発現率を示したとのこと。

同試験の結果をもとに、国内では2017年度中に製造販売承認申請を行う予定。同剤は、2015年10月に厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、承認申請後6か月を目指して承認審査が進められる見込み。また、日本と台湾を除く全世界で、スイスのF. Hoffmann-La Roche Ltd.との提携下で塩野義製薬が開発を進めている。現在、重症化、合併症を起こしやすいリスク因子を持つハイリスク患者を対象とした試験をグローバルで実施中だという。

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