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プリズバインド、プラザキサの抗凝固作用を迅速・持続的に中和-独ベーリンガー

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2017年07月14日 PM02:15

緊急で抗凝固作用の中和が必要な患者対象のP3試験より

独ベーリンガーインゲルハイムは7月11日、「(R)」(一般名:)を服用中に、緊急で抗凝固作用の中和が必要な患者を対象とした「RE-VERSE AD(TM)試験」の最終結果から、「プリズバインド(R)」(一般名:)が緊急時にプラザキサの抗凝固作用を迅速かつ完全に中和することが明らかになったと発表した。試験結果は、第26回国際血栓止血学会(ISTH)で発表され、同時に「New England Journal of Medicine」に掲載された。

)のプラザキサは、2011年3月に、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身塞栓症の発症抑制を適応として日本で発売。現在、100か国以上で承認を得ている。

プリズバインドは、ダビガトランの特異的中和剤として開発されたヒト化抗体フラグメント()。ダビガトラン分子のみに特異的に結合し、凝固カスケードを妨げることなく抗凝固作用を中和する。同剤は、現在販売されている非ビタミンK拮抗経口抗凝固剤の特異的中和剤として初めて承認を取得した薬剤であり、現在、世界61か国で使用されている。

投与直後に中和効果が得られ、24時間持続

RE-VERSE AD試験は、プラザキサ服用中で緊急処置を要する患者、または止血困難な出血を発現した患者を対象にした国際共同第3相臨床試験。世界39か国173か所の医療機関から合計503名の患者(出血患者群:止血困難な出血または生命を脅かす出血を発現している患者301人、緊急手術患者群:侵襲的処置や緊急手術または介入を必要とする患者202人)が参加した。

主要評価項目は、プリズバインド投与終了後4時間以内に達成されたプラザキサの抗凝固作用に対する最大の中和効果で、希釈トロンビン時間(dTT)およびエカリン凝固時間(ECT)の値に基づいて評価。中央値は100%だった(95%信頼区間100-100)。ほとんどの患者でプリズバインドの投与直後に中和効果が得られ、その効果は24時間持続したという。中和効果に、年齢・性別・腎機能またはベースラインのダビガトラン濃度による影響は認められなかった。また、98%の患者で、プリズバインド5gの単回投与で十分な中和効果が得られたという。

臨床的な評価項目は、副次評価項目やその他の評価項目として評価し、抗凝固作用の中和について臨床的に意義のある知見が得られた。出血患者群では、止血までの時間が2.5時間(中央値)、緊急手術患者群では1.6時間後(中央値)に必要な処置を開始できたという。また、処置を必要とした患者の93.4%で、処置中の止血機能は正常だったとしている。

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