MSDが製造販売承認を取得後、両社で共同販売へ
MSD株式会社とバイエル薬品株式会社は7月7日、MSD関連会社とバイエル薬品が、高脂血症治療剤「ゼチーア(R)錠」の有効成分エゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の配合剤、およびエゼチミブとロスバスタチンカルシウムの配合剤の2製剤に関し、日本国内での共同販売契約を締結したことを発表した。
今回の契約締結に基づき、今後はMSDがこれらの配合剤の製造販売承認を取得した後、MSDとバイエル薬品の両社で共同販売を行うという。日本では、MSDがエゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物との配合剤について、2016年11月に製造販売承認を申請。また、ロスバスタチンカルシウムとの配合剤については、現在、臨床試験を実施中。
併用療法としては、すでに多くの患者に処方
ゼチーア錠は、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤。選択的にコレステロールの吸収を阻害し、優れた血清脂質低下作用を示す。単独療法だけでなく、スタチン系薬剤で十分な効果が得られない場合の併用療法として、すでに多くの患者に処方され、その有効性と安全性が評価されている。
スタチン系薬剤と呼ばれるHMG-CoA還元酵素阻害剤のアトルバスタチンカルシウム水和物とロスバスタチンカルシウムは、肝臓のコレステロール合成を阻害することにより、血液中のコレステロールを低下させる。エゼチミブとスタチン系薬剤のアトルバスタチンカルシウム水和物、あるいはロスバスタチンカルシウムを配合して1剤にすることで、利便性が高まり、服薬アドヒアランスの向上が期待される。
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・バイエル薬品株式会社 プレスリリース