主要評価項目として無再発生存期間(RFS)を比較
米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は7月5日、根治切除後の再発リスクが高いステージ3b/cまたはステージ4の悪性黒色腫患者を対象とした、「オプジーボ(R)」(一般名:ニボルマブ)を、「ヤーボイ」(一般名:イピリムマブ)と比較評価した第3相臨床試験の結果を発表した。
同試験では、患者906例が、オプジーボ3mg/kgを2週間ごとに静脈内投与する群、またはヤーボイ10mg/kgを3週間ごとに4回、その後12週間ごとに静脈内投与する群のいずれかに無作為に割り付けられた。投与は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、最大1年間の投与期間にわたって継続された。主要評価項目は、無再発生存期間(RFS)で、無作為化の時点から最初の再発または死亡の日までと定義された。
根治切除後の高リスク悪性黒色腫患者の治療選択肢として期待
その結果、あらかじめ計画されていた中間解析において、ヤーボイ投与群と比較して、オプジーボ投与群でRFSの優越性が示され、主要評価項目が達成したという。この結果は、同剤が根治切除後の高リスク悪性黒色腫患者の治療選択肢となる可能性を裏付けるもの。これらのデータは、今後開催される学会での発表に向けて提出される予定。
オプシーボは、2014年7月に承認を取得したPD-1免疫チェックポイント阻害薬。現在、米国、欧州および日本を含む60か国以上で承認されている。海外においては、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社がさまざまながん腫を対象に、単剤療法または他の治療薬との併用療法による臨床開発を進めている。日本国内では、小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、複数のがん免疫療法薬の共同開発、共同商業化、共同販売促進を含む戦略的提携関係を結んでいる。