医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > ルボックス/デプロメール、小児強迫性障害で国内初の承認取得-アッヴィとMeiji

ルボックス/デプロメール、小児強迫性障害で国内初の承認取得-アッヴィとMeiji

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年07月05日 PM01:30

1999年発売の日本初の選択的セロトニン再取り込阻害薬

アッヴィ合同会社とMeiji Seikaファルマ株式会社は7月3日、「フルボキサミンマレイン酸塩」(一般名)について、小児の強迫性障害治療に対する承認を同日付けで取得したと発表した。同剤は、アッヴィでは販売名「(R)錠」として、Meiji Seikaでは「(R)錠」として販売されている。

同剤は1999年、日本初の選択的セロトニン再取り込阻害薬(SSRI)として発売。現在、成人に対する「・うつ状態」、「」ならびに「社会不安障害」の適応で販売されている。今回の承認取得により、日本国内において小児の強迫性障害に対して使用可能な初めてのSSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)となった。

同剤の小児の強迫性障害に対する適応は、これまで欧米など約90か国で承認されていた。日本では、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上の必要性が高いという評価が得られたことから、厚生労働省より両社が要請を受け、2013年から小児の強迫性障害に対する開発を進めてきていた。

10歳前後で発症するケースもある強迫性障害

今回の承認取得は、小児の強迫性障害患者を対象とした二重盲検比較試験(M13-970)の結果に基づくもの。同試験では、プラセボ群と比較してフルボキサミン群の有効性が確認されたという。

強迫性障害は、手を繰り返し洗う、鍵を閉めなかったなどと心配し頻繁に確認するなど強迫症状と呼ばれる症状に特徴付けられる精神疾患適切な治療がなされない、もしくは治療が遅れた場合には、日常生活が著しく妨げられ、外出困難などQOLを低下させると言われる。強迫性障害は、症状が習慣化する前に治療を開始する方が、治療効果が高くなるとされ、10歳前後で発症するケースもあることから小児への治療に用いることができる治療薬の開発と承認が望まれていた。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待