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モガムリズマブ、HTLV-1関連脊髄症対象のP3試験を日本で開始-協和発酵キリン

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2017年07月04日 PM01:50

国内患者数約3,000名の指定難病「HAM」

協和発酵キリン株式会社は6月30日、HTLV-1関連脊髄症( associated myelopathy:HAM)を対象としたモガムリズマブの第3相臨床試験を日本で開始したと発表した。

HAMは、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)に感染したTリンパ球が、脊髄中で炎症を引き起こすことが原因と考えられている。歩行困難、しびれ感、排尿困難や便秘などの症状が現われ、徐々に進行する疾患。2010年に実施された疫学調査では、国内で約3,000名の患者がいると推定されており、日本では指定難病に位置づけられている。

協和発酵キリンは、聖マリアンナ医科大学難病治療研究センターの山野嘉久医師による医師主導臨床試験(第1/2a相臨床試験(終了)および長期投与試験(継続中))の結果を受け、第3相臨床試験の実施を決定。この第3相試験は、プラセボ対照ランダム化二重盲検比較および非盲検で行われ、HAM患者52名にモガムリズマブを投与したときの有効性と安全性を評価するという。主要評価項目は、納の運動障害重症度(OMDS:Osame’s Motor Disability Score)の改善としている。

ADCC活性により、HTLV-1に感染したCCR4陽性Tリンパ球を除去

モガムリズマブは、CCケモカイン受容体4(CCR4)を標的とするヒト化モノクローナル抗体。ADCC活性により、疾患の原因とされるHTLV-1に感染したCCR4陽性Tリンパ球を除去することで、HAMの症状が軽減されることが期待されている。同剤は、ADCC活性増強に関連する協和発酵キリンの技術((R))を用いて製造されている。

同剤は2012年3月より日本で、再発性もしくは難治性CCR4陽性成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)の治療薬として、世界で初めて販売承認されている(製品名:「(R)」)。さらに、2014年3月に再発又は難治性CCR4陽性末梢T細胞リンパ腫(PTCL)および皮膚T細胞リンパ腫()の治療薬として、2014年12月に化学療法未治療のCCR4陽性ATLの治療薬として、適応追加承認を取得している。

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