csDMARDで十分な効果が認められない中等~重度の関節RA患者対象
米アッヴィ社は6月7日、従来型合成DMARD(csDMARD)で十分な効果が認められなかった中等度から重度の関節リウマチ(RA)患者を対象として開発中の経口選択的JAK1阻害薬「Upadacitinib」(ABT-494)の有用性を検討した第3相SELECT-NEXT試験の主要な結果を発表した。試験結果の詳細は、今後開催される学会およびピアレビュー論文で発表される予定だ。
SELECT-NEXT試験は、2種類の用量(15mg・30mg)のupadacitinibの安全性および有効性を検討した第3相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験。主要評価項目は、upadacitinib投与12週間後のACR20改善および低疾患活動性(LDA)を達成した患者の割合。重要な副次評価項目は、投与12週間後のACR50およびACR70改善ならびに臨床的寛解を達成した患者の割合であった。
主要評価項目・重要な副次評価項目、プラセボ群比でp<0.001をもって達成
Upadacitinibの1日1回、12週間経口投与後のACR20改善率は、15mg群および30mg群でそれぞれ64%および66%であり、プラセボ群では36%。ACR50改善率は、15mg群および30mg群でそれぞれ38%および43%であり、プラセボ群では15%だった。ACR70改善率は、15mg群および30mg群でそれぞれ21%および27%であり、プラセボ群では6%。低疾患活動性の達成率は、upadacitinibの各用量群で48%であり、プラセボ群では17%だったという。
さらに、臨床的寛解が得られた患者の割合は、upadacitinib 15mg群および30mg群でそれぞれ31%および28%であり、プラセボ群では10%だった。主要評価項目および重要な副次評価項目すべてにおいて両用量群はプラセボ群と比較しp<0.001をもって達成したという。
アッヴィは今後も、複数の免疫関連疾患に対するupadacitinib適応の可能性について検討を継続。現在は、関節症性乾癬を対象とした第3相試験が進行中であり、さらに、クローン病、潰瘍性大腸炎およびアトピー性皮膚炎の治療薬としての研究も進めていくという。
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・アッヴィ合同会社 プレスリリース