膀胱がん・腎盂がん・尿管がん・尿道がんを含む尿路上皮がん
MSD株式会社は6月26日、抗PD-1抗体「キイトルーダ(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)の局所進行性または転移性の尿路上皮がんに対する効能・効果について、6月22日付けで厚生労働省より優先審査に指定されたと発表した。同剤は、2017年4月28日に局所進行性または転移性の尿路上皮がんに対する効能・効果の製造販売承認事項一部変更承認申請を行っていた。
尿路上皮がんは、膀胱がん・腎盂がん・尿管がん・尿道がんを含み、とくに膀胱がんが尿路上皮がんの大部分を占めている。日本国内での膀胱がんの推定総患者数は約6万6,000人、2015年の推定新規患者数は約2万1,000人であり、罹患率は増加の一途をたどっている。
乳がん、胃がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中
キイトルーダは、主にT細胞に発現する受容体のPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンドであるPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗PD-1抗体。同剤がPD-1受容体に結合し、リガンドが結合するのを阻害することで、腫瘍細胞のPD-1経路を介する抗腫瘍免疫応答の阻害を解除する。
日本では、「根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の効能・効果で承認を取得しており、2017年2月15日に発売。2016年12月22日には、「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」の効能・効果について、製造販売承認事項一部変更承認申請を行っており、さらに、乳がん・胃がん・頭頸部がん・肝細胞がん・多発性骨髄腫・食道がん・腎細胞がん・大腸がん・卵巣がん・前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中。このうち、「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」に対しては、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。
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・MSD株式会社 ニュースリリース