「軟膏」ではすでに両社でマーケティング活動を実施中
レオファーマ株式会社とその親会社のデンマーク・LEO Pharma A/S、協和発酵キリン株式会社の3社は6月22日、尋常性乾癬治療剤「ドボベット(R)」の新剤形となるゲル製剤の販売について、6月21日付けで、販売およびマーケティング提携に関する契約を締結したと発表した。
ドボベットは、活性型ビタミンD3のカルシポトリオール水和物とステロイドのベタメタゾンジプロピオン酸エステルを含んだ配合外用剤。LEO Pharma社が開発し、2001年に尋常性乾癬に対する外用剤としてデンマークで上市された。以来、尋常性乾癬治療の第一選択薬のひとつとして、米国を含め世界90か国以上で承認されている。日本では2014年9月から「ドボベット軟膏」として発売されており、レオファーマと協和発酵キリンの両社でマーケティング活動を行っている。
頭部など有毛部位等へ塗布しやすい剤形として期待
新剤形となるゲル製剤は、好発部位のひとつとされる頭部など有毛部位等へ塗布しやすい剤形で、その利便性の向上が期待されている。2008年に米国で上市されて以来、すでに世界80か国以上で承認され、日本では、現在レオファーマが尋常性乾癬治療剤として製造販売承認を申請中。
今回の締結した契約に基づき、レオファーマは同剤の承認取得後、ドボベット軟膏と同様に、製品供給を担当し、協和発酵キリンは販売ならびに医療機関への情報提供活動を担当する。マーケティング活動は、レオ ファーマと協和発酵キリンが共同で行うという。協和発酵キリンは、販売による利益をレオファーマと配分するとともに、売上額に応じたマイルストンを同社に支払う。
乾癬は、炎症を伴う慢性かつ難治性の皮膚疾患。遺伝的素因にストレス、肥満などさまざまな環境因子が加わり、免疫系に異常が生じ、皮膚に炎症が起きると考えられている。日本の患者数は約43万人と報告されている。乾癬の9割を占めるのが尋常性乾癬で、皮疹がいったん消えても再発を繰り返し、完治が難しい疾患。
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・レオファーマ株式会社 プレスリリース