1986年の発売から胃がん患者の治療に使用
エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は6月21日、抗悪性腫瘍薬「レンチナン静注用1mg『味の素』」の販売について、2018年3月31日をもって終了することを発表した。
レンチナン静注用1mg「味の素」は、「手術不能又は再発胃がん患者におけるテガフール経口投与との併用による生存期間の延長」を効能・効果とした抗悪性腫瘍薬。1986年の発売から胃がん患者の治療に使用されていたが、がん治療の進歩や新規抗がん剤の登場により年々同剤の役割が低下。需要も減少したため、販売を終了するに至ったという。
経過措置は2019年3月末に期間満了
同剤は、2018年3月の官報告示をもって3月31日に販売を終了し、経過措置期間へ移行する。販売を終了する医薬品等は、医療機関の在庫などを考慮して、すぐに薬価基準から削除とはならず、経過措置期間が設けられる。これらの医薬品は、「経過措置品目」と称され、経過措置期間は保険適用になる。経過措置期間終了後は、薬価基準から削除され、保険請求ができなくなる。同剤の経過措置は2019年3月末に期間満了となる予定。
EAファーマは、経過措置の期間満了まで、これまでと同様に製品情報の提供を行っていくとともに、消化器領域における日本発のスペシャリティ・ファーマとして患者や家族、医療従事者に貢献していきたい、と述べている。
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