■“公認後発品”は6成分登場
厚生労働省は16日、後発品438品目を薬価基準に収載する。初の後発品収載は、抗精神病薬「アリピプラゾール」(エビリファイ=大塚製薬)など13成分252品目。新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールは高血圧治療薬「テルミサルタン」(ミカルディス=日本ベーリンガーインゲルハイム)など4成分207品目に適用された。また、先発品メーカーから特許使用の許可を得て後発品として発売するオーソライズドジェネリック(AG)は6成分15品目が収載される(表参照)
今回、薬価収載の希望品目は451品目だったが、局方名収載などによって2品目が告示不要となり、安定供給上の不安などにより11品目が取り下げられたことから、最終的に60社の83成分154規格438品目が収載された。
収載状況の内訳を見ると、内用薬が60成分116規格395品目、注射薬が14成分21規格24品目、外用薬が12成分17規格19品目となった。
初めて収載された後発品は、抗精神病薬のアリピプラゾール、高血圧治療薬のテルミサルタン、テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩、テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド、オルメサルタンメドキソミル、B型肝炎治療薬のエンテカビル水和物、子宮内膜症治療薬のジエノゲスト、糖尿病治療薬のミグリトール、片頭痛治療薬のリザトリプタン安息香酸塩、高脂血症治療薬のロスバスタチンカルシウムなど13成分32規格252品目。内用薬が10成分28規格243品目、注射薬が2成分3規格6品目、外用薬が1成分1規格3品目となった。
そのうち先発品メーカーから特許使用の許可を得て後発品として先行発売するオーソライズドジェネリック(AG)は6成分14規格15品目が収載される。第一三共エスファが高血圧治療薬のオルメサルタン、テルミサルタン、テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩、テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド、高脂血症治療薬のロスバスタチン、持田製薬販売が子宮内膜症治療薬のジエノゲストを発売する。
医療安全の観点から一般名に名称変更したなどの代替新規を含め、収載品目数が最も多かった企業は、東和薬品が77品目と最も多く、次いで日医工の30品目、沢井製薬の29品目、田辺三菱製薬の22品目、ニプロの19品目となった。
代替新規を除いた収載品目数の上位5社は、東和薬品の35品目、次いで沢井製薬の27品目、日医工とニプロの19品目、第一三共エスファと日本ジェネリックの17品目となった。
後発品の収載品目数が最も多かったのは、アリピプラゾールの13社109品目、次いでテルミサルタンの22社70品目、モンテルカストナトリウムの28社52品目、テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩の7社14品目、エンテカビル水和物の12社12品目など。
新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールはアリピプラゾール、テルミサルタン、モンテルカストナトリウム、エンテカビル水和物の4成分207品目に適用された。