東レが創製した選択的オピオイドκ受容体作動薬に新剤型
東レ株式会社は5月31日、そう痒症改善剤「レミッチ(R)カプセル2.5μg」(一般名:ナルフラフィン塩酸塩)の新たな剤形として、口腔内崩壊錠(OD錠)の「レミッチ(R)OD錠2.5μg」を6月13日から販売開始すると発表した。
同剤は、東レが創製した世界初の選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などとは異なるメカニズムでかゆみを抑えることから、既存薬では効きにくい痒みに対しても有効性を示すものと期待され開発された。
水分摂取の制限が必要とされる患者の利便性向上
レミッチは2009年3月より、血液透析患者におけるそう痒症改善剤として、鳥居薬品株式会社が日本国内において販売している。また2015年5月には、慢性肝疾患患者におけるそう痒症改善剤として製造販売承認事項一部変更承認を取得。慢性肝疾患患者におけるそう痒症については、大日本住友製薬とプロモーション提携をしている。
これまで同剤は、軟カプセル剤のみだったが、今回、OD錠が薬価基準に収載されたことで、高齢者など嚥下機能が低下している患者や、水分摂取の制限が必要とされる患者の利便性が向上し、服薬コンプライアンスの向上につながることが期待される。
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・東レ株式会社 プレスリリース