財務省の財政制度等審議会は25日、「経済・財政再生計画の着実な実施」に向けた建議をまとめ、麻生太郎財務相に提出した。社会保障に関して、同計画の目安に沿って関係費の伸びを5000億円増に抑えたことを評価しつつ、さらに伸びを抑制しなければならないと強調。薬価制度の抜本改革について、国民負担の軽減につながる改革を実行していく必要があるとし、特に新薬創出等加算を「問題の多い仕組み」として廃止するよう求めた。
建議では、社会保障の効率化、適正化の取り組みにより、同計画の目安を達成するだけでなく、さらに社会保障関係費の伸びを抑制しなければならないと強調。2018年度の診療報酬・介護報酬同時改定については、賃金や物価が下落していく中で診療報酬本体は伸び続けていること、高齢化や医療技術の高度化による医療費・介護費の増加により、税や保険料、自己負担といった国民負担が増え続けていることを指摘。国民負担の抑制といった観点を踏まえて取り組んでいく必要性を強調した。