厚生労働省保険局医療課の中山智紀薬剤管理官は20日、札幌市内で開かれた第64回北海道薬学大会で講演し、2016年度改定で導入された、医師の指示に基づく分割調剤について言及。「まだ、十分に普及しているとはいえない」としつつも、「今後、こうした取り組みへのニーズが増してくることは大いにある」とし、「しっかり対応してもらいたい」と要請した。また、一部の調剤チェーンが医療機関の敷地内に薬局を開設しようとする動きについて、「院内調剤とあまり変わらないという意見がある」とし、「そうした視点で調剤報酬を見直すことは、18年度改定で大いにあり得るのではないか」と語った。
16年度改定では、長期保存が困難な場合や、後発品を初めて使用する場合以外であっても、患者の服薬管理が困難などの理由により、医師が処方時に指示した場合には、薬局で分割調剤を実施できるようになった。その際、処方医は、処方箋の備考欄に分割日数と分割回数を記載することや、2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行うなどの規定も盛り込まれた。