抗CGRPモノクローナル抗体の月1回の皮下注射剤
大塚製薬株式会社とイスラエルのテバファーマスーティカル・インダストリー社は5月15日、テバ社と同社子会社のテバファーマスーティカル株式会社が片頭痛予防薬として開発中の「TEV-48125」 (一般名:fremanezumab(フレマネズマブ))の日本国内における開発および販売に係る独占的ライセンス契約を締結したと発表した。
月1回の皮下注射剤であるフレマネズマブは、反復性および慢性片頭痛発作の予防薬として開発中の抗CGRP(Calcitonin Gene-related Peptide:カルシトニン遺伝子関連ペプチド)モノクローナル抗体。片頭痛の発現に重要な働きをしていると考えられているCGRPに結合し、CGRP受容体との結合を阻害することで、片頭痛を予防すると考えられている。テバ社が実施した、反復性片頭痛、慢性片頭痛を対象としたグローバルフェーズ2b試験では、有効性と安全性が示されているという。
販売は大塚製薬が独占的に実施
今回の契約締結により、大塚製薬はテバ社に対して契約一時金5000万米ドルに加え、申請または上市内容と売上高の目標達成に応じたマイルストーンを支払う。今後の日本における臨床試験は、大塚製薬がテバ社およびテバファーマスーティカルの協力を得て実施し、その費用を負担。また、販売は大塚製薬が独占的に実施し、売上高に応じたロイヤルティをテバ社に支払うという。
国内における片頭痛の有病率は成人の8.4%で、約840万人の患者がいるといわれている。比較的若い女性に多く、最も片頭痛有病率の高い30歳代女性では有病率は約20%に達する。片頭痛の治療には急性期治療と予防治療があるが、予防治療においては十分な効果を示し、安全性が高く、服薬頻度が少ない薬剤が望まれている。
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・大塚製薬株式会社 プレスリリース