医療用漢方製剤 数量ベースで前期比5%プラス
株式会社ツムラは2016年度の連結売上高が前期比2.1%プラスの約1150億円となったことを、同社で開催された決算説明会で発表した。薬価改定および生薬関連コストの影響を受け、減益となったが「利益計画は達成した」と、加藤照和代表取締役社長は会見で述べた。
売上の約95%を占める医療用漢方製剤については、129処方合計の2016年度売上高は約1096億円、前期比数量ベースで5.0%プラス、同金額ベースで1.9%プラスだった。内訳としては、五苓散が数量ベースで12.6%プラス、六君子湯が同7.4%プラス、芍薬甘草湯が同6.3%プラスなど。その上で同社は、2017年度の予想売上高を前期比5.0%プラスの1207億円と予想。「消費税の導入延期により、薬価改定が見送られたことからも、達成可能な数字」と加藤社長は意気込みを語った。
営業と製品部門でそれぞれ動いていた「戦略部署」を一本化
漢方市場の拡大と安定成長を戦略課題の1つに掲げる同社では、4月に組織改革を実施。これまで、医薬営業本部と製品戦略本部にそれぞれ有していた戦略決定機関を一本化。エリアマーケティング強化を行う医薬営業本部、マーケティング戦略企画機能と営業支援を行う製品戦略本部、領域別の基礎・臨床研究を行う漢方研究開発本部の3部門に再編成した。
また、これまでの12支店体制から、21支店体制に増強。シンプルな組織体制とすることで「セミナーや講演会の企画を支店ごとに行うなど権限移譲を行っていきたい」(髙崎隆次医薬営業本部長)とした。
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