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アベマシクリブ、進行乳がん患者対象のP3試験中間解析で主要評価項目達成-米リリー

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2017年05月11日 PM01:30

無増悪生存期間が統計学的に有意に改善

米イーライリリー・アンド・カンパニーは4月24日、HR+、HER2-、進行乳がん患者において、アベマシクリブとアロマターゼ阻害薬の併用療法と、アロマターゼ阻害薬単独療法を比較した第3相試験「MONARCH3試験」の中間解析を発表。(PFS)が統計学的に有意に改善し、主要評価項目が達成されたことを公表した。主な副次的評価項目である奏効率(ORR)にも改善が認められたという。有効性と安全性に関する詳細な結果は、下半期の医学学会で発表される予定だ。

アベマシクリブは、サイクリン依存性キナーゼCDK4およびCDK6を特異的に阻害することで、がん細胞の増殖制御する経口細胞周期阻害剤。米国食品医薬品局(FDA)は2015年、進行または転移性乳がんの女性患者を対象とした有効性と安全性を検討した第1相試験「JPBA」の乳がんコホートのデータに基づき、同剤をBreakthrough Therapy Designationに指定している。

肺がん、膵がんを対象とした臨床試験も進行中

MONARCH3試験は、二重盲検プラセボ対照で、進行疾患に対する全身療法を受けていない、(局所再発または転移性)乳がんの閉経後女性に対する初回内分泌療法として、アロマターゼ阻害薬と併用したアベマシクリブの有効性と安全性を評価するために計画された。患者計493例を、アナストロゾール1mgまたはレトロゾール2.5mgの1日1回投与と併用したアベマシクリブ150mg群、またはプラセボ群に無作為に割り付け、1日2回経口投与し、がんの増悪または許容できない毒性がみられるまで継続。本試験の主要評価項目はPFSであり、主な副次的評価項目はORR、全生存期間、安全性だった。有害事象は、これまで実施したアベマシクリブの試験と概ね同様であり、一般的な有害事象は、下痢、好中球減少症、疲労、悪心だったという。

同社は、今回の結果をもとに、2017年の第3四半期に、承認申請を世界的に開始し、2017年の第2四半期から、MONARCH1およびMONARCH2に関する承認申請を開始する予定。なお、現在実施中の他のMONARCH試験としては、HR+、HER2+局所進行または転移性乳がんの女性を対象としてアベマシクリブ+トラスツズマブ(フルベストラント併用または非併用)を評価する「monarcHER」、内分泌療法と併用したアベマシクリブの第3相試験で、中国での承認申請のための「MONARCH plus」などがある。また、肺がんに対するアベマシクリブを評価する第3相試験を実施しており、また、脳転移のある患者ならびに膵がんの患者に対する評価も行われている。

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