小児期のADHD治療剤、米国での製品名VYVANSE(R)
塩野義製薬株式会社は4月13日、シャイアー・ジャパン株式会社とともに、小児期における注意欠陥/多動性障害治療剤「リスデキサンフェタミンメシル酸塩」(開発コード:S-877489、米国における製品名:VYVANSE(R))について、同日付で製造販売承認の申請を行ったと発表した。
注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意・多動性・衝動性の3症状を主な特徴とする神経発達症群(発達障害)のひとつ。心理社会的治療・支援と薬物療法により治療可能な脳機能の障害で、DSM-5によると子どものADHD有病率は5%で、成人では2.5%とされている。
ADHDに対する新たな治療選択肢
同剤は、2011年11月18日に塩野義製薬とアイルランドのShire plc社との間で締結した、日本国内における共同開発・商業化に関するライセンス契約に基づき、開発が進められてきたもの。シナプスに存在する受容体を介してドパミンおよびノルアドレナリンの遊離促進・再取り込み阻害作用を有する中枢刺激薬であり、これらの神経伝達物質の働きを強めることにより、ADHDの諸症状を改善すると考えられている。
塩野義製薬とシャイアー・ジャパンは、ADHDに対する治療の新たな選択肢として3月30日に製造販売承認を取得した「インチュニブ(R)」に加えて、同剤の開発を進めることで、患者の治療に貢献していきたいとしている。
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・塩野義製薬株式会社 プレスリリース