同社日野工場で開発・製造される「日本開発」の3.0T MRI
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は4月13日、様々な次世代機能を搭載した、日本開発の3.0T(テスラ)MRI(磁気共鳴断層撮影装置)「SIGNA(TM) Pioneer」(シグナ パイオニア)の新バージョンの販売開始を発表した。
画像はリリースより
従来のSIGNA Pioneerは2015年4月に販売を開始。同社本社内にある日野工場で製造され、2017年3月末時点で、世界で150台以上の販売実績がある。
今回発売する新バージョンは、従来のPioneerの特徴であった優れた設置性・経済性、高画質、患者快適性に加え、生産性を最大化するためのソリューション「SIGNA(TM) Works」(シグナ ワークス)を採用したことが最大の特徴だ。SIGNA Worksは、検査から画像処理までの生産性を高めるためのGEのMRに共通の新たなプラットフォーム。これにより、臨床用途の拡大、検査効率の向上、より高速な撮像を可能にするという。
総合大型病院や地域中核病院などを主要ターゲットに
SIGNA Pioneerには、臨床用途の拡大を実現する進化したアプリケーションが多数搭載。従来脂肪抑制の効きにくい部位への対応ができ、均一で広範囲の脂肪抑制画像を短時間で撮像可能にする「FSE Flex」は、3Dボリュームイメージングの「Cube」と組み合わせることで、特に整形領域の検査時間を短縮可能に。また、心臓領域においてT1マップ、T2マップが得られる「Cardio Maps」の処理は、本体コンソール上で可能だという。
さらに、革新的な圧縮センシングのアプリケーション「Hyper Sense」により、スキャン時間を短縮。また、DWIおよびDTI撮像時に、1度のRF照射で複数断面を同時励起することで、撮像時間の短縮が可能な「Hyper Band」、3D Volume Imagingでの局所選択が可能になり、より短い時間での撮像を実現する「Hyper Cube」など、高速撮像を可能にする革新技術も搭載されている。
画像計算・解析の高速化による検査効率向上も図っており、「高速リコンストラクションエンジン」(62,000枚/秒)と「エクスプレス患者テーブル」により、スキャン後から患者退室までがよりスムーズになった。また、これまで検査後にワークステーションで行っていた画像解析処理を、本体コンソール上の「READY View」で実施可能に。スキャン中の待ち時間を有効活用し、検査後の処理作業を削減。3Dボリュームレンダリング、各種マッピング、フュージョン等の画像処理もより簡単に、短時間で行えるという。
なお、同製品は、国内の大学病院等を含む総合大型病院や地域中核病院などの、高性能MRIを必要とし、かつ検査ワークフローの改善による収益向上を重視する専門性の高い施設、また1.0Tや1.5Tからの買替えを検討している施設を主要ターゲットとして販売していくとしている。
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・GEヘルスケア・ジャパン株式会社 プレスリリース