医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > COPD治療剤「UTIBRON NEOHALER」を発売-米サノビオン

COPD治療剤「UTIBRON NEOHALER」を発売-米サノビオン

読了時間:約 1分36秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年04月05日 PM02:00

1日2回吸入のLAMAとLABA配合剤

大日本住友製薬株式会社は4月4日、米国子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インクが、4月3日より米国において、慢性気管支炎・肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)による気道閉塞性障害の長期維持療法に用いられるドライパウダー吸入製剤「UTIBRON(TM) NEOHALER(R)」(一般名:)を発売したと発表した。

UTIBRONは、1日2回吸入の、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)と長時間作用性β作動薬(LABA)配合剤。臨床試験において、同剤の各有効成分(インダカテロールマレイン酸塩27.5μg、グリコピロニウム臭化物15.6μg)およびプラセボに対して、呼吸機能を有意に改善した。12週間投与の2本のフェーズ3試験において、UTIBRONは努力呼気1秒量(FEV1)に基づき評価される呼吸機能のベースラインからの変化量を、朝の投与後4時間以内に、それぞれ最大290mlおよび260ml改善。この2本のピボタル試験において、薬効発現の定義としたFEV1を100ml改善するまでの中央値は、初回投与後12分および16分で、薬効は、12時間ごとの投与間隔中においても持続したという。

米国では年間12万人がCOPDで死亡、死因の第3位に

サノビオン社は、2016年12月にノバルティス社との間で、UTIBRONのほか「Seebri(TM) Neohaler(R)」および「Arcapta(R) Neohaler(R)」についての米国における独占的な販売権に関するライセンス契約を締結。ノバルティス社は、2015年10月に、)よりUTIBRONの承認を取得している。Seebri NeohalerおよびArcapta Neohalerのプロモーションは今年度中に開始予定。なお、Seebri Neohalerは2015年にFDAより承認取得、Arcapta Neohalerは2012年に発売している。

COPDは、有害粒子・ガスによる気道・肺胞異常に起因する持続性の呼吸器症状や気流制限を特徴とする、予防・治療ができる疾患。COPDの主要な危険因子は喫煙だが、他の環境的な因子も関与することが推測されている。米国においては約1570万人の成人がCOPDと診断されており、診断されていない成人のCOPD患者も数百万人に上ると考えられている。年間12万人を超える人がCOPDによって死亡しており、米国における死因の第3位となっている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待