治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんの効能・効果で
サノフィ株式会社は3月30日、抗悪性腫瘍剤/VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤の「ザルトラップ(R)点滴静注 100mg/200mg」(一般名:アフリベルセプトベータ(遺伝子組換え))について「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の効能・効果で厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表した。
ザルトラップは、がんの増殖や転移に関与するVEGF-A、VEGF-Bおよび胎盤増殖因子(PlGF)に作用する分子標的治療薬。オキサリプラチンを含む化学療法で治療中または治療後に増悪した転移性結腸・直腸がんに対する2次治療としてイリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナートおよびフルオロウラシル (FOLFIRI療法)との併用において、ザルトラップの効果をプラセボと比較検証した海外第3相臨床試験(VELOUR試験)では、主要評価項目である全生存期間、ならびに副次評価項目である無増悪生存期間を有意に改善したことが示されている。
70以上の国と地域で承認、ヤクルト本社とコ・プロモーション
ザルトラップは、すでに70以上の国と地域で承認されており、日本においては、2016年4月に製造販売承認申請を行っていた。また、2017年2月に締結した株式会社ヤクルト本社との契約に基づき、サノフィが製造販売を行い、サノフィとヤクルト本社が共同して日本におけるプロモーション(コ・プロモーション)を行うという。
結腸・直腸がんは、国内の患者数が最も多いがんで、今後も増加することが予測されている。用法及び用量は、イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナート及びフルオロウラシルとの併用において、通常、成人には2週間に1回、アフリベルセプトベータ(遺伝子組換え)として1回4mg/kg(体重)を60分かけて点滴静注し、患者の状態により適宜減量する。
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・サノフィ株式会社 プレスリリース