新規作用機序の炎症性腸疾患治療薬として開発を開始
エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は3月30日、スイスのCalypso Biotech SA(カリプソ社)と、抗マトリックスメタロプロテアーゼ-9(MMP-9)完全ヒトモノクロ―ナル抗体(コード:CALY-001)について、全世界における独占的な開発・製造・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。
CALY-001は、活性化されたMMP-9に選択的に結合し酵素活性を阻害する抗MMP-9抗体。消化管の組織傷害および炎症を抑制する新規作用機序の炎症性腸疾患(IBD)治療薬として、新たな選択肢となることが期待されている。
EAファーマには全世界・全適応症における独占的な開発、製造、販売権
今回の契約に基づき、EAファーマはCALY-001に関する全世界・全適応症における独占的な開発、製造、販売権を有し、IBD治療薬としての開発を開始する。なお、同契約によりEAファーマはカリプソ社に対して、契約一時金、マイルストン、ロイヤルティを支払うという。
カリプソ社は、スイスを拠点とするバイオテクノロジー企業で、消化器領域における新たな抗体の研究開発に注力している。2013年にメルク社のコーポレートベンチャーキャピタルであるメルクベンチャーズによる資金提供により、メルク社からスピンアウトして設立された。
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