■「どんな人でも同意は違う」
中央社会保険医療協議会は29日に総会を開き、2018年度調剤報酬改定に向けた議論をスタートさせた。焦点の一つは16年度改定で新設された「かかりつけ薬剤師指導料」の効果で、支払側委員からは「現場の動きと報酬の目的が乖離している。薬剤師がどんな患者でも同意を取る構図は違うのではないか」と要件見直しを求める声が上がり、薬剤師委員も「一定の歯止めが必要」と同意。算定要件のあり方を見直す必要性で一致した。医師委員も、大手薬局チェーンの指導料件数が激増している状況を指摘。「地域薬局を守るはずの改定が裏目に出ている」と問題意識を示した。
18年度改定では、患者本位の医薬分業を実現するため、対人業務への転換を促す調剤報酬のあり方を引き続き検討することになっている。この日の総会では、16年度改定の目玉となった「かかりつけ薬剤師指導料」の影響を中心に議論が行われた。