新生児・乳児への投与に関する用法・用量追加の承認を取得
中外製薬株式会社は3月24日、抗インフルエンザウイルス剤「タミフル(R)ドライシロップ3%」(一般名:オセルタミビルリン酸塩)について、厚生労働省より「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症」の治療における新生児・乳児への投与に関する用法・用量追加の承認を取得したと発表した。
今回の承認に伴う変更点は、小児の用法・用量の追加。小児には通常、オセルタミビルとして1回用量を1日2回、5日間、用時懸濁して経口投与するが、その1回用量について、幼小児の場合は2mg/kg(ドライシロップ剤として66.7mg/kg)、新生児・乳児の場合は3mg/kg(ドライシロップ剤として100mg/kg)と追加承認された。なお、どちらも1回最高用量はオセルタミビルとして75mgとなっている。
昨年11月に、公知申請に該当すると評価
タミフルは、2016年11月16日に開催された医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において、「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症」の治療における同用法・用量の追加について、公知申請に該当すると評価された。また、同年11月24日開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請を行っても差し支えないと判断されていた。
なお、今回の用法・用量追加については、日本感染症学会、日本小児感染症学会、日本未熟児新生児学会(現:一般社団法人日本新生児成育医学会)より要望があったものだ。
同社は、新しい治療選択肢の提供を通じ、今後もインフルエンザ感染症治療への貢献を目指した取り組みを続けるとともに、適正使用の推進を図っていきたいと述べている。
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