FDAが生物製剤承認一部変更申請を受理、審査最終目標を10月に
米アレクシオンファーマ・シューティカルズは3月8日、抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症(gMG)患者の治療薬として、「ソリリス(R)」(一般名:エクリズマブ)の適応を拡大するための生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を米国食品医薬品局(FDA)が受理したことを発表した。
この申請は、第3相REGAIN試験の総合的なデータに基づくもの。FDAは処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づき、審査最終目標日を2017年10月23日に設定した。この新たな適応症が承認されれば、ソリリスは抗AChR抗体陽性の難治性gMG患者に対する最初で唯一の補体阻害薬となる。
MG患者の治療薬としては日本国内でも希少疾病用医薬品指定を取得
ソリリスは、アレクシオンが開発から承認、発売までを行った終末補体阻害剤。MG患者の治療薬として、米国、EUおよび日本において希少疾病用医薬品指定(ODD)を取得しているほか、米国、EU、日本などで発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の患者に対する溶血を抑制する治療薬として、また非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の患者に対するTMA(微小血管の血栓)を抑制する治療薬としても承認を受けている。
抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性のgMGは、MGの中では極めて稀であり、補体系により神経筋接合部に進行性に炎症をきたす、慢性進行性の消耗性自己免疫性神経筋疾患。難治性の抗AChR抗体陽性gMG患者は、既存の治療法を行っても重症化するため、新たな治療法が望まれている。同社は、有効な治療薬をすぐにも必要としている患者に対して、生活を一変させる可能性がある同剤を届けられるよう、今後もFDAと協力していくとしている。
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・アレクシオンファーマ合同会社 プレスリリース