「服薬」「通院」「To Do」のタスク管理をサポート
ヤンセンファーマ株式会社は3月2日、成人期ADHD(注意欠如・多動症)当事者のためのタスク管理サポートアプリ「AOZORA」(An Organizer for Optimizing Routine Activities)のサービス提供を同日付けで開始したと発表した。
ADHDの有病率は、子ども(6~17歳)の約5%、成人(18~60歳)の約2.5%といわれ、不注意や衝動性、多動性のために、他人から誤解を受けることがあり、「怠惰」や「協調性のなさ」、「努力不足」などと指摘され、自己肯定感が低くなる場合がある。ADHD当事者がよりよい生活を送るためには、まず得意なことと苦手なことが何かを自分で把握することが重要だ。
ADHD当事者は、時間管理や物事の優先順位付けが得意ではないため、どの作業をいつから始めたらよいのか、どのくらいのペースで行えばよいのか、どのタイミングでやるべきなのかなど、スケジュールについての具体的な指示があると作業を進めやすくなるとされる。
目標設定と達成度合いを確認できるしくみ作りに貢献
同アプリでは、「服薬」「通院」「To Do」が登録可能。一連のタスク管理をこのアプリひとつで行うことにより、成人期ADHD当事者によく見られる不注意による“うっかりミス”を減らすことを目的としている。また、「セルフチェック」では、「仕事(課題)」「日常」「対人関係」の項目で事前に目標設定を行い、その達成度合いを定期的に振り返ることが可能。このタスク管理サポートアプリが、「確認できるしくみ」作りの役割を果たすという。
同スマートフォンアプリは、奈良県立医科大学看護学科人間発達学の飯田順三教授、岡崎駅はるさきクリニックの段野哲也院長らが監修。同社は、同アプリによって、成人期ADHD当事者の多くが適切な治療とともに社会生活をしやすくなることが期待されるとしている。
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・ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース