厚生労働省は21日、抗微生物薬適正使用の手引きの第一版案を厚生科学審議会の作業部会に示し、概ね了承された。鼻水や喉の痛み、咳や痰によるウイルス性の急性気道感染症のうち、いわゆる“かぜ”には抗菌薬を投与しないことを推奨することが柱。薬剤師から患者への説明例なども盛り込んだ。作業部会でまとめた第一版案は、来月中をメドに開催予定の薬剤耐性(AMR)に関する小委員会に上程する。
手引きは、外来診療を行う医師などに抗微生物薬が必要な状況、必要でない状況を判別できるよう診療を支援することを念頭に置いた内容とし、不必要な抗菌薬が処方されていることが多いとみられる急性気道感染症、急性下痢症に焦点を当てている。