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「脳と心の健康調査」の参加者、4,000人に達する-東北大

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2017年02月22日 AM11:15

一般住民を対象としたMRI検査としては国内最大規模

東北大学は2月16日、2012年から東日本大震災の被害からの復興事業として設立された東北メディカル・メガバンク機構()で行われた「脳と心の健康調査」の進捗を発表した。東北メディカル・メガバンク計画は、東北大学がToMMoを、岩手医科大学がいわて東北メディカル・メガバンク機構をそれぞれ設立し、事業を進めている。設立当初は宮城・岩手両県の住民15万人に対し健康調査()を実施することを目標としていたが、2017年1月現在で、既に15万人を超える参加を得たという。


画像はリリースより

ToMMoでは、2013年5月から地域住民コホート調査を、同7月から三世代コホート調査を開始。既に宮城県住人分だけで12万人以上が参加している。

東日本大震災の被災地居住者の脳と心の健康管理に貢献するため、両調査に協力した成人の参加者を対象に、脳および腰から膝にかけての大腿部のMRI、脳認知力検査、国際的尺度に基づく自記式質問紙、およびメンタルヘルスケア推進室の臨床心理士による面談から構成される「脳と心の健康調査」を、2014年7月より開始。2016年12月末時点で4,016人が参加したという。脳MRI検査、認知検査および対面式心理検査を組み合わせた同調査は一般住民を対象としたMRI検査としては国内最大規模となる。

世界最大規模の自然災害に関連した脳MRIデータベース構築へ

同調査では、最新式3テスラMRI機器(Philips製、Ingenia 3.0T)を2台並行して使用し、高い精度で統合可能な脳MRI画像の収集を大規模で行っている。調査データは、国内外の研究機関が活用できる形でデータベース化を行っており、今後順次公開される予定。自然災害に関連した脳MRIデータベースとしては、世界最大規模となる見込みだ。

また、収集したデータの一部は、医師による読影・評価の後に参加者へ回付することで、被災地等での健康管理にも貢献。特に、緊急性のある偶発所見を見つけた場合には、医療機関での診断・治療を勧めているという。このお知らせ(緊急回付)は、現在までに83件実施した。ToMMoは、この「脳と心の健康調査」の参加者が、最終的に1万人を超えることを目標としている。

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