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肺がんのファーストライン治療において、 がん免疫療法の臨床開発内容を拡大-英AZ

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2017年01月23日 PM12:00

デュルバルマブ単剤療法におけるOSおよびPFSを試験評価項目に追加

英国のアストラゼネカは1月17日、非小細胞肺がん(NSCLC)のファーストライン治療における、第3相MYSTIC試験を含むがん免疫療法(IO)後期臨床開発プログラムの最新情報を発表した。

MYSTIC試験は、当初、durvalumab(一般名「(遺伝子組換え)」)単剤療法およびデュルバルマブとtremelimumab(一般名「(遺伝子組換え)」)の併用療法(durva+ treme)において、無増悪生存期間()に焦点を絞り、標準的な化学療法(SoC)と比較したベネフィットを評価するよう設計されていた。

アストラゼネカは今回、この設計に新たにデュルバルマブ単剤療法における全生存期間 ()およびPFSを試験評価項目に追加。同変更は、これまで学会発表されたデュルバルマブ単剤療法における強い有効性を含む社内外の一連のデータに基づいており、昨今の競合的な環境を重要な機会と捉えているという。

また、主要評価項目終了予定時期は、登録患者数の増加(2016年2月に共通の主要評価項目としてOSを追加した旨を報告済)および同試験のイベントベースという性格の双方を反映し、新たに設定。MYSTIC試験のPFSデータが2017年半ばに、OSデータは遅くとも2018年に得られると予想している。なお同試験にはOSに関する複数の非公開の中間解析も含まれる。

NEPTUNE試験に中国人患者の組み入れ拡大、アジアに特化した新試験も開始

さらに、現在実施中の第3相NEPTUNE試験は、NSCLC患者を対象としたdurva + treme併用療法の中国における薬事承認申請をサポートするため、中国人患者の組み入れを拡大する。なお、同拡大により、2018年に予想されるグローバルコホート(ほぼ全例登録済み)のOSデータが得られる時期が遅延することはないという。

また、同社はPD-L1発現NSCLC患者のファーストライン治療において、デュルバルマブ単剤療法とSoCを比較した新たな第3相PEARL試験を開始。PEARL試験は、アジア地域でNSCLCの罹患率が高いことを考慮し、中国をはじめとするアジア諸国に特化して実施予定という。

デュルバルマブは、現在開発中のPD-L1ヒトモノクローナル抗体。腫瘍はPD-L1を発現し、殺細胞性Tリンパ球のPD-1に結合することで、自らが免疫システムにより探知されるのを回避するが、同剤はT細胞のPD-1およびCD80とのPD-L1の相互作用を阻害し、腫瘍の免疫からの逃避機構が働かないよう作用して、患者の免疫システムを活性化し、がんを攻撃するようにするという。

同剤は、米国食品医薬品局(FDA)より2016年にPD-L1陽性の切除不能または転移UCの治療薬として画期的治療薬指定を、2015年にはPD-L1陽性の転移頭頸部扁平上皮がんの治療薬として迅速審査指定を受けている。また、2次治療尿路上皮がん(UC)におけるデュルバルマブの生物学的製剤承認申請(BLA)がFDAによって受理され、処方せん薬ユーザー・フィー法に基づく目標審査期間が2017年第2四半期までと設定されている。

 

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